神経質の妻が、ある日こう訴えてきました。
言われてみれば、ホコリ・花粉・虫などが飛び回る屋外に、清潔であるべき布団を干すのって矛盾してると思いませんか?
天気の良い日に周りの家を見渡すと、ベランダのみならず、屋根にまで布団を干している家を見かけます。(アレって屋根とかちゃんと掃除してから干してるんだろうか・・・。)
もちろん取り込む前に叩いたり払ったりするんでしょうけど、衛生的にちょっと・・・。
しかも時期によっては、ベランダや屋根には「タカラダニ」と呼ばれる赤いダニがうようよしています。
干す前に駆除しても、干してる最中にまたどこからか湧いてくるので、干してる間にこのタカラダニが布団を這いずり回って、もしかしたら布団の中に入り込んでるかもしれない。
取り込む時にバンバン叩いて、もしかしたら潰しているかもしれません。
そこまでして布団を干す理由は、「布団を乾燥させたい」からですよね。
汗や部屋の湿気などで湿った布団は、ダニやカビが繁殖する原因にもなります。
とはいえ、布団を干す手間と時間だってバカになりません。
重い布団をベランダまで運んで、干してる間は雨を警戒し、外出も布団を取り込む時間を考えて行動しなければいけません。
だったらいっそのこと、干す必要がない布団を使うというのはどうでしょう?
だから我が家は「ブレスエアー」を使っています。
ブレスエアーとは?
ブレスエアーとは、世界に誇る日本の繊維メーカー「東洋紡」が開発した三次元構造を持つクッション材のことです。
東洋紡のブレスエアーは、独自に開発した開発した「ペルプレン」が使われ、これはゴムとエンプラの両方の特性を持っているので、高反発でありながら通気性や水切り性に優れています。
また、糸自体に微細な空気穴を設けることで、素材表面から空気が肌に直接触れることで通気性を高めるだけでなく、素材内部にも空気の層を形成し、さらに通気性を向上させています。
このような構造により、ブレスエアーは、肌に密着せず、空気の層が保たれるため、蒸れや不快感を軽減し、快適な着心地を実現します。
- 高い通気性を持つ素材で、湿気や汗を素早く吸収・放出するため、快適な寝心地を実現する
- 立体的な構造から敷布団の形状に合わせて加工することができるため、フィット感がよく、寝心地を向上させることができる
- 糸自体が柔らかく触り心地が良いため、眠りに落ちやすくなる
- 抗菌防臭効果があるため、清潔さを保ち、アレルギーやニオイの発生を抑制する
- 簡単に水洗いできて乾きも早いため、衛生さを保ちながら長く使うことができる
- 耐久性に優れており、長期間使用しても縮んだり変形したりしにくい
そんなブレスエアーには「中実タイプ」と「中空タイプ」の2種類があります。
中実タイプ | 中空タイプ | |
---|---|---|
特徴 | 繊維に穴があいていない | 繊維にマカロニ状の穴があいている |
繊維の太さ | 中空タイプより細い | 穴をあける関係上、中実タイプより少し太い |
重さ | 軽い | すごく軽い |
触り心地 | 中空タイプよりはやわらかく、密度があるので凹凸感は少ない | 繊維が太くてしっかりしているので、中実タイプよりは硬く、凹凸感がある |
寝心地 | 高反発ではあるが、中空タイプよりは柔らかい | 繊維が太くてしっかりしているので、中実タイプより高反発 |
耐久度 | 中空タイプよりは耐久度が落ちる | 繊維が太くてしっかりしているので、そう簡単にはヘタらない |
それぞれの特徴から、選び分けの基準はこんなところではないでしょうか。
- 硬くてより高反発を求めるなら中空タイプ
- 高反発でもソフト感を求めるなら中実タイプ
ブレスエアーを使ってみた感想
我が家がブレスエアーを使い始めたのは2014年3月。
楽天市場で「中空タイプ・厚さ40mm・ダブルサイズ」を購入しました。
購入した当日からこのブレスエアーで毎日眠り、一切干さず洗わずで10年が経ちました。
一般的な敷布団ならヘタって寿命を迎えたり、カビだらけになっていてもおかしくありません。
さて、ブレスエアーの使い心地はどうだったのか?
10年も使い続けて大丈夫なのか?本当に干さなくていい敷布団だったのか?
我が家のあるがままをお伝えしたいと思います。
寝心地について
形のある空気に寝そべっているような、浮いているような、なんとも言えない気持ち良さ。
96%は空気というだけあって、布団でよくあるじめっと感やしっとり感が全くありません。
触り心地が柔らかく、ふんわりとした感触があるため、身体に優しい印象を受けました。
寝ているときの身体の沈み込み方が自然で、真っすぐな良い姿勢で横になれている実感があります。
高反発が身体をしっかりと支えてくれるため、寝心地がとても良かったです。
通気性が高く、寝汗をかいたときもサラッとしていたため、気持ちよく眠ることができました。
商品説明に「寝返りが楽」と書いてあったのも納得です。
寝返りをする時のマットレス側にかかる負荷に対して、高反発のブレスエアーが押し返そうとする力が働くので、動きたい方向にスッと動くことができます。
保温性・通気性について
ブレスエアーは「夏は涼しく、冬は暖かい」も売り文句のひとつです。
通気性については、ブレスエアーの最大の特徴の1つと言えます。
構造上内部には空気が通っているので、夏は熱がこもることなくとても涼しいです。
通気性が高く、汗や湿気を素早く吸収・放出してくれるため、ムレにくく快適な寝心地でした。
寝汗をかいた場合でもすぐに乾くため、不快な感じが全くありません。
通気性が高いため、カビやダニの発生も抑えることができるでしょう。
ただし寒い季節の保温性については、ブレスエアーの素材の特性上あまり高くはありません。
冬は暖かいの理論は、上に寝ることで内側の空気が体温で温まり、それで暖かくなるということなのでしょうけど、それは「ベッドや畳の上で使う」という条件付きだと思います。
我が家はフローリングにブレスエアーを直置きしているので、床側からの冷気で中の空気が暖まらず、何も対策しないと寒いです。
これを回避するために、我が家では冬の間だけブレスエアーの上にニトリのNウォームを敷くようにしていて、そうしてからは寒いと感じたことはないので、直置きの方にはぜひオススメです。
耐久性について
買った当初は、一般的な敷布団の寿命は3年と言われているので、せめてそれくらいはもってくれればいいなと思っていました。
ところが10年経った今でも、買った当時とあまり変わったという感覚なく使えています。
ただしそれは、私自身の体重が軽い、ということも関係しているかもしれません。
ブレスエアーの素材自体は柔らかいので、敷布団としての使用頻度が高い場合や、体重が重い方が使用する場合は、クッション性が低下し、へたりやすくなってしまうかもしれません。
お手入れについて
ここ一番重要!だって布団を干すという面倒から解放されたくてブレスエアーにしたんですから。
我が家では、ブレスエアー本体に買ったときに付属していた薄手のシーツカバーをかけて、春夏はニトリのNクール、秋冬はニトリのNウォームを敷いて使っています。
そして俗に言う万年床で、一切干さず洗わずで10年が過ぎました。
普通の敷布団でこんな使い方をしていたら、とっくにカビに侵され、もしかしたら腐敗も始まっているかもしれません。
恐る恐るシーツカバーを外してよく見てみると、まずカビらしきものは一切見当たりません。
通気性に優れたブレスエアー、カビを一切寄せ付けませんね。
構造的にも虫が住みつく場所すらないので、ダニやノミの心配もゼロです。
さすがは「耐久性・抗菌防臭・制菌性能」を謳っているだけはあります。
よく見ると、体に面している側が少し黄ばんでいる感はありますが、試しにメラミンスポンジで軽くこすってみるとすぐに落ちるし、臭いも全くありません。
ブレスエアー自体は洗えますが、カバーがあれば本体に直接肌が触れないので、これならそもそも洗う必要性すら感じませんね。
ブレスエアーはペットにも最適
通気性がいい。健康にもいい。汚れても洗える。
これってむしろ、犬や猫などの「ペット用マットレス」に最適だと思うんです。
ペット用品ってどうしてもすぐ汚れるので、何かと消耗品になりがちな中で、丸洗いができて清潔に長く使えるのって経済的ですごく嬉しいですよね。
また、ペット用のマットレスは種類も少なくて、大した機能性もないのにやたら値段が高いものばかり。
でもブレスエアーは人間用と同じ高機能・高品質でありながら値段は結構リーズナブル。
高反発が起き上がりの手助けにもなるので、高齢であまり動けないペットの腰痛や床ずれの予防にも最適ですよ。
さいごに
主婦の皆様、これからの人生、布団干しのために膨大な時間と手間を費やすのはもう終わりにしましょう。
世の旦那様、日々家事に追われて大変な奥様を、せめて布団干しからだけでも開放してあげて下さい。
我が家にとってブレスエアーに出会ったことは、ある意味、人生の時間を買ったようなものでした。
だって布団を干すことに一日の予定が振り回されることなく、長い目でみると人生の膨大な時間を節約できるんですから。
それでいて「寝心地最高・手間要らず・優れた耐久性」ときたら、もう使わない理由はないと思います。
ブレスエアーがあなたの人生をきっと豊かにしてくれますよ!
追記:(2023年4月)
2023年4月、ついに10年使ったブレスエアーを買い換えました!
今度のブレスエアーは、ディノスが販売する「ブレスエアー(R)敷布団 NEO+」です。
- 厚さが以前の4cmから5.5cmへボリュームアップ
- 「硬さグラデーション」で体圧分散
- 縦状繊維のサポートわたで寝心地しっかり
- メッシュ生地でさらにムレにくく、カバーも中身も丸ごと洗えて清潔
- 季節に合わせて使える快適なリバーシブル仕様
同じブレスエアーでも、ちょっと改良されただけで全く違うものになりますね!
たかが1.5cmされど1.5cm。
以前のブレスエアーは10年も使ったので、ある程度はヘタっていたんでしょうけど、この5.5cmの厚みと「硬さグラデーション」はまた別次元の寝心地です。
今回はシーツにも拘ってみました。
寒い季節のふかふか面と、暑い季節のサラサラ面のリバーシブル仕様が、これまで寒い季節に弱かったブレスエアーの弱点を上手くカバーしています。(カバーだけに)
これからブレスエアーを体感したい方は、ぜひこちらをオススメしますよ!