E:External(体外式の)
D:Defibrillator(除細動器)
AED?
あぁ、あの電流が流れるやつね。心臓止まっちゃった人に使うやつでしょ?
最近いろんなとこで見るよね。そういやぁパチンコ屋にもあったな。
え?使えるかって?
いや、無理無理。そもそも使い方分からんし。
心臓止まってないのに間違って使っちゃって、それがトドメになったら怖いじゃん?
AEDについてのイメージ
AEDって機器、なんだか怖いですよね。
街中でよく見かけますが、心のどこかで「自分ではない誰かが操作できるだろう。使ってくれるだろう。」と高を括っている自分がいます。
そもそも使い方なんて教わったことないし、そんな自分があたふたしながら使うよりも、使える誰かがやったほうが救命率も高いだろうと思っていました。
・・・と書いたそばからこのポスター。心にグサリですね。
でも私がAEDで処置した人がもし助からなかったら、間接的に私が殺したというか・・・。
自分の使い方が悪かったのかもしれない。別の人が使ってたら助かったかもしれない。
そんなこと考えたら、とても使える代物じゃありませんよ。
AEDの使い方を知る
ある日の夕方。AEDの使い方を体験してみよう的なテレビ番組がやっていた。
なんて思いながら見ていましたが、「これがAED?自分が思っていたものと全く違うじゃないか!」と衝撃が走りました。
勘違い①:AEDの使い方は習わないと分からない
いざ使おうとしたとき、多分使う人はアタフタすると思います。
初めて使うなら尚更で、機器を前にして、何から手を付けていいか分からないでしょう。
そんな不安をかき消す衝撃の事実。
AEDはしゃべる。
といってもAI(人工知能)が搭載されているわけではなく、やるべきことを音声で指示してくれます。
シンプルだけどそれでいいんです。使う方も焦っていると思うので、単純にやることを指示してくれるだけでとてもありがたいですね。
勘違い②:パッドを貼る位置が分からない
電気ショックを行うわけなので、恐らくプラスとマイナスの何かを貼って、そのあいだにバリッと電気を流すわけですよね?
でもどこに貼るかが分かりません。貼る位置を間違えたら絶対効果ないですよね。
そんな時もAEDは超親切!
パッド自体に、貼る位置が図入りでしっかり書いてあるのです。
勘違い③:そもそもAEDを使うべき状況なのかが分からない
目の前にいる人が、本当にAEDを必要としているのでしょうか?
もし、素人判断で心臓が止まってると思ったけど実は動いていて、このAEDによる電気ショックによって逆に心臓を止めてしまったら・・・。
救命するはずが処刑になってしまうかもしれないと思うと、私は怖くてスイッチを押すことができないでしょう。
そんな時もAEDに任せておけば安心!
その人に電気ショックが必要かどうかを、AEDがパッドを通じて判断してくれるのです。
上記のような音声が流れたら、少し離れて様子を見ましょう。
機器が電気ショックが必要だと判断すると、電気ショックのための充電が始まり、準備が整うと音声とともにショックボタンが点滅します。
上記のメッセージが流れたら、もう覚悟を決めて押すしかありませんぞ!
この場合はショックボタンを押してはいけません。
間違って押しても、ショック用の電気が充電されていないので大丈夫です。
「あれ?今必要って言ったような・・・」なんて曖昧な場合には、慌てずにショックボタンが光っているかを確認しましょう。
「あれ?ボタンが光っているような・・・」なんて曖昧な場合には、とにかくよく見ましょう!そして後日、眼科に行って下さい。
このメッセージが流れたら、電極パッドが肌にきちんと貼られていない可能性があります。
冗談抜きで、胸毛ボーボーの場合はパッドの貼り付けに苦労するらしいです。
その為にカミソリまで付属してあるAEDもあるらしいのですが、周りに誰かがいて一緒にやってくれているならまだしも、独りで、しかも突然他人の胸毛を剃り出すなんで、本当にできるのでしょうか?
しかも、もしカミソリが付いてなかったら・・・、む、むしり取るしかないのでしょうか?ここはちょっと不安が残りますね。
勘違い④:電気ショックは何回やればいい?
電気ショックは1回だけでいいのか?次の電気ショックまで間をあけたほうがいいのか?
そんな疑問もAEDに任せておけば安心です
AEDは電極パッドを通じて電気ショックが必要かどうかを2分おきに自動で判断していて、再度電気ショックが必要な場合にはまた音声で知らせてくれます。
大事なのはAEDと「心肺蘇生法」
傷病者を見つけたら、まずは「呼吸の確認」を行う。
呼吸をしていないと判断したら「肋骨圧迫(心臓マッサージ)」をする。
呼吸の判断に迷った場合でも、とりあえず肋骨圧迫は開始したほうがよいそうです。
AEDを使っている最中でも、傷病者から離れなければならない(心電図解析・電気ショック)場合を除いては、心肺蘇生を絶え間なく行うことが重要とのこと。
私はてっきり「AEDは心肺蘇生にとって代わるもの(進化版)」かと思っていましたが、AEDと心肺蘇生は一緒に行うのが原則なのでお忘れなく。
ということで、心肺蘇生のやり方とAEDの使い方を図解でおさらいしておきましょう。
AEDのまとめ
私は「AEDは誰かを救命するもの」だと思ってたけど、それは大きな勘違いなんですよね。
もしかしたら自分が傷病者になって、誰かがAEDで助けてくれるかもしれない。
もしかしたら隣にいる大切な人が突然バッタリ倒れて、AEDが必要になるかもしれない。
そんな自分や大切な人を救えるかもしれないAEDを、今まで全く理解しようとしなかったこと自体、すごく無責任だったと反省しました。
だから冗談抜きで、いつAEDのお世話になってもいいように、AEDを使ってくれる人に手間取らせないためにも、できるだけ胸毛はキレイに剃っておこうと思いました。