人って、失って初めて気付くんですよね、その大切さに。
僕が円形脱毛症を発症したのは2017年10月末。
ショックが大きすぎてこれまで記事にすることができなかった。
発症して1ヶ月以上が経ち、だいぶこの病気と向き合うことができるようになったので、状況報告を兼ねて記事にしようと思う。
それは突然、僕の頭に現れた
ある日、僕はワイフとショッピングを楽しんでいた。
近々知人の結婚式の二次会があるので、それ用のパンツを買いにユニクロに来ていた。
試着をしようとパンツを手に試着室に入った。
かぶっていた帽子を脱ぎ捨て、鏡の前に立つ僕。
・・・ん?
頭のてっぺんあたりが、頭上のライトを反射しているように見えた。
なんだ、やけに強いライトだなぁ。
帽子をかぶっていて分け目が付いた部分に強いライトが当たり、頭皮を照らしているのかな。
何気なく頭を下に向けた次の瞬間、衝撃走るッッ!!
すっきりまるっと毛が無い!
つむじから少し前方、10円玉くらいの大きさだろうか。キレイな円を描いて毛が無い。
(||゚Д゚)ヒィィィ!!!
いったい何が起きてるんデスカ?これは夢?ドッキリ?河童の呪い?
試着室の外で待っているワイフに声をかけるも、どう話していいのか分からない。
カーテン越しにワイフに声をかける。
スマホゲーに夢中だったのか、とても不機嫌そうだ。
カーテンを開け、なに言ってんだオマエ的な顔でこちらを見るワイフ。
すぐには見せられず、顔をあげたままつむじの辺りを指差し、
恐る恐る頭を下げ、つむじの辺りをワイフに向ける。
ワイフのリアクションで確信する。これは現実なんだね。
楽しかったショッピングがいきなりのお葬式状態。
親父がハゲてるからいつかは僕もハゲるだろうとは思っていたが、なんと一夜にしてハゲおった。
ハゲはハゲでも、まさか円形脱毛症とは思ってもみなかったわ。
こんな目立つ場所がハゲてるのに数日も気付かないワケないから、もしかして昨日できたのか?
でもそんな短時間で抜けたならマクラとか洗髪で気付くようなもんだけど。
ストレスを感じていなくても円形脱毛症になる?
病院に向かう途中、自分なりにいろいろ調べてみる。
円形脱毛症と聞いて最初に思い浮かぶのは「ストレス」だろう。
でも僕は毎日の生活でストレスをほとんど感じていない。
自分の自由時間も毎日しっかり持ててるし、何かを我慢してることもないし、仕事で溜まるストレスも翌日まで引きずることもない。
仕事も結構自由にやらせてもらってるし、サザエさんを見て憂鬱になったりもしない。
周りとの人間関係もワイフとの関係もとても良好。(なはず)
時折ワイフから浴びせられる罵声も、心のどこかで待っている部分もあるので、ストレスというよりむしろ快感になっている。
すると、現代の医学では「円形脱毛症=ストレス」ではなく、リウマチのような「自己免疫疾患」が原因らしい。
円形脱毛症の原因として近年有力視されているのが、「自己免疫疾患」です。「自己免疫疾患」とは、外部からの侵入物を攻撃することで私たちの体を守ってくれている免疫系機能に異常が生じ、自分の体の一部分を異物とみなして攻撃してしまう病気です。しかしなぜその様な異常が生じてしまうのかは、まだ明らかになっていません。
出典:円形脱毛症.com
原因不明的な最後の一文がなんとも不安だが、つまり自己免疫疾患を発症させるきっかけの1つがストレスかもしれないってことね。
でもストレスなんて生きてれば誰もが感じてるし、それを無くすなんてもう死ぬしかないね。
ストレスを減らす?自律神経の乱れ?生活習慣の改善?
前にプチパニック障害で病院に行った時も、こんなことを言われた。
こんな便利で残酷な言葉ある?
そんな思い起こせば誰でも思い当たるようなこと言われてもさぁ。
社会で生きている以上、誰だって誰かを振り回し、誰かに振り回されて生きてる。
診てもらってるこっちが言うのも図々しいけど、そんなフワっとしたことをお医者様に求めてるわけじゃない。
「上司との人間関係を修復してください」とか「睡眠時間をあと1時間増やしてください」とか、そんなリアルで的確なアドバイスをしてもらえたらどんなに楽だろう。
病院に到着して診察するも、予想通り結果は期待外れな内容だった。
円形脱毛症の原因は今の医学でもまだ分かってなくて、特効薬も無いらしい。
何もしなくても自然に治る人もいれば、悪化していく人もいるらしい。
あとはストレスを無くしましょうとか、生活習慣を改善しましょうとか、予想通りの残酷なアドバイスだった。
薬は「デルモベートクリーム0.05%」というステロイド系の塗り薬だけ処方された。
今後は経過観察して、脱毛部分が複数できたり広がったり、いわゆる悪化したら次の対策しましょうって。
医者だって手抜きで診察してるわけじゃないのは分かってる。
原因も分からないんだし、症状によって対策も違うんだから、今できることは塗り薬だってのも受け入れる。
でも、、、でも、、、すごくもどかしい!
悪化してからでは遅いと思うのですが、その前になんとかできないもんですか!?(心の叫び)
円形脱毛症が厄介なところ
円形脱毛症は
だから全く気付かなかったし、円形脱毛症であり続けることに物理的な苦痛はない。
だがしかし、精神的な痛みはハンパない。
周りから見えないように整髪するのも大変。
自分には見えるから、見える度に感じる精神的ダメージは大きい。
一番ストレスなのが、円形脱毛症が治ってるのかどうかが全く分からないという不安感。
ストレスもきっかけの1つだと言われてるのに、そのストレスが重くのしかかる。
風邪だったら咳や熱などの症状がなくなれば治ったという実感がわくけど、円形脱毛症はそうはいかない。
髪が生えるか生えないかでしか分からない。
しかも体毛には生え変わるサイクル(毛周期)があるから、そのサイクルがまだ来ないだけなのか、それとも自己免疫疾患による攻撃が続いていて生えてこないのか、それが分からない。
とにかく分からないことがすごく苦痛。
部位 | 毛周期 |
---|---|
まゆげ・まつげ | 約2ヵ月 |
髪の毛 | 約4ヶ月 |
わき毛 | 約4ヶ月 |
手足などの体毛 | 約3ヶ月~半年 |
アソコの毛 | 約4ヶ月 |
ヒゲ | 約2ヵ月 |
僕が円形脱毛症を発症したのが10月末だから、この記事を書いてる時点で約3ヶ月。
少なくともあと1ヶ月は生えないってことだ。
問題はあと1ヶ月後。
1ヶ月後に髪が生える気配が無かったら、その心労はものスゴいと思う。
ただ単に発毛が遅れているだけ?
それともまだ自己免疫疾患による攻撃が続いている?
悪化はしてないけど、そろそろ次の治療を始めたほうがいいんじゃ?
こんな葛藤が始まるかと思うと今からすごく心配。
円形脱毛症の原因は自分にある
これは僕の考え方だけど、
そもそも病気なんてものは、身体に良いことしてないからなるんだと思う。
だから今回の円形脱毛症もきっと僕に責任がある。
身体は絶対に自分を裏切らない味方だと思うから。
知らないうちに僕が身体にヒドいことをしたから自己免疫機能がおかしくなったんだ。
僕は頭皮に悪いことをしていなかったか??
すると思い当たる節がたくさん出てきた。
整髪料を付けたまま寝る
僕は基本的に朝風呂だ。
夜はできるだけ自分の好きなことに使いたいし、どうせ朝起きて寝ぐせを直すなら朝風呂にしてしまったほうが手っ取り早い。
そんな理由から、どうせガッチガチに固めているわけでもないし別にいいだろってことで、整髪料を付けたまま寝るのが普通になっていた。
整髪料なんてお肌には有害な化学物質のかたまりだし、日中は髪だけに付いているかもしれないけど、寝たら頭皮に押しつけられるわけで、頭皮にいいわけがない。
頭皮に優しくないシャンプーを使っている
自分の頭皮の状態も良く分かっていないくせに、整髪料を使っているからという理由で、とにかく洗浄力の強いシャンプーを使っていた。
自分の頭皮の状態も良く分かっていないくせに、市販のシャンプーはコンディショナーとセットで売っているから、両方使うのが当たり前だと思って使っていた。
そして調べれば調べるほど、今まで使ってきたシャンプーがどんなに危険なものだったか、どれだけ頭皮にダメージを与えていたか気付くことができた。
これについては別の記事で書いてるからぜひ読んで欲しい。
そもそも朝風呂という間違った習慣
洗顔でも書いたように、皮脂は肌を守るバリアなんだ。
頭を洗うことで汚れも落ちるけど、同時に皮脂も洗い流される。
夜にお風呂に入っていれば、寝てる間に皮脂は分泌され、翌朝にはバリアが完成している。
だから屋外に出ても、髪の毛や皮脂によって紫外線・ホコリ・細菌・乾燥などから頭皮を守ることができる。
これが朝風呂だとそうもいかない。
折角寝ている間に生成した皮脂のバリアを、朝風呂の洗浄力の強いシャンプーによって剥がし、慌しく出勤することになる。
当然カラダは皮脂というバリアを再構築する間もなく、頭皮は無防備な状態で屋外の様々な危険にさらされることになる。
円形脱毛症という形で訴えてくれた身体に感謝
僕の親父はハゲている。親戚にもハゲている人が多い。
きっと僕もハゲるべき宿命を背負っているだろう。
それは分かっていて、だから中学生の頃からまだハゲているわけでもないのにムダに育毛剤とかを使っていたこともあった。
しかし僕ももうアラフォー。
ハゲの魔の手はすぐそこまで忍び寄ってきているのかもしれない。
それなのにこんなだらしない生活を送っていた自分がいる。
今回こうして円形脱毛症にならなかったら、きっと今までの生活を続けていただろう。
そして取り返しのつかないところまで行って、やっと後悔したのかもしれない。
生活習慣を見直すのって、簡単なようですごく難しいから。
こういう危機的状況になって精神的に追い詰められでもしないと、本当の「気付き」ってなかなかやってこないもの。
だから自分の身体に感謝したい。
こうして僕に分かる形で警鐘を鳴らしてくれてありがとう!!