いや~、僕が水草のトリミングについて語る日がくるとは・・・。
ほんと「アクロ TRIANGLE LED GROW」様様ですよ。
とはいえ、僕の水槽はまだまだ水草の育成が成功したとは言えない。
ph(ペーハー)やGH(硬度)、底床の種類やCO2添加の有無の関係で、全く育つことなく枯れた水草もある。
自分の環境に合った水草、もしくは育てたい水草に適した環境作りが大事なんだとつくづく実感。
今回は、あるひとつの水草を紹介しようと思う。
その水草は、決して水草に優しい環境とは言えない僕の水槽でさえも、恐ろしいほどの爆繁を続けている。
水草が群雄割拠になることが夢だった僕の水槽は、その水草によって今、早くも天下統一が成されようとしている。
水草のメンテナンスと増殖方法
水草のメンテナンスといったら「トリミング」だ。
いたずらに伸びてしまったものや、枯れたり元気がない葉や茎を取り除く。
ただ単にスッキリさせるだけなら、トリミングされたものは(かわいそうだけど)捨ててしまうだけでいい。
でも水草を増やしたい場合はそうはいかない。
最初から水槽を満たすほどの水草を購入するのもアリだけど、それだと初期投資がすごくかかる。
だから大抵の場合は、水槽で水草を育成することで水草の領域を増やしていく。
そんな水草の増殖方法は5つある。
- 差し戻し
上に上に伸びていくだけなので、「ひげ根」と呼ばれる細くて白い根が生えた部分でカットして、それをまた底床に植えて(差し戻し)根付かせる。
【例】ロタラ・ハイグロフィラ・アナカリス・ルドウィジア - ランナー
地上や地中に根を伸ばしていって、適当なところで茎を出して成長するタイプ。ある程度成長すればランナーをカットして引っこ抜き、別のところに差し戻せばそこで成長する。
【例】バリスネリア・グロッソスティグマ・ピグミーチェーンサジタリア - シュート
葉とは一見違ったつるのようなものを伸ばして、その先に子株を付けて成長する。子株がある程度育ったらつるを切断して、別の場所に差し戻せばそこで成長する。
【例】アマゾンソード・エキノドルス - 株分け
根が株別れして大きくなっていくタイプ。繁殖領域はほとんど広がらない。なので、ある程度成長したら根っこを切り分けて、別の場所に差し戻せばそこで成長する。
【例】アヌビアス系・ミクロソリウム・クリプトコリネ - 枝分かれ
あらゆる所から枝分かれして成長し、徐々に領域を拡大していく。
【例】マツモ・ウィローモス・リシア・パールグラス
この中ですごく扱いやすいのは「ランナー」と「枝分かれ」だ。
ぶっちゃけ放っておけば勝手に勢力拡大してくれるし、トリミングは伸びた部分のカットになるので捨てるだけでいい。
「シュート」と「株分け」も、差し戻す時点で根はだいぶしっかりしていて重みもあるので、植えても簡単に抜ける心配はない。
問題なのは「差し戻し」だ。
茎が細い水草が多いので浮き易く、ひげ根も頼りなくそこまで深くも植えられないため、底を漁る魚やエビに引っこ抜かれやすい。
差し戻した翌朝には全てプカ~リ浮いていた、なんてこともよくある。
差し戻しが必要な水草って、飼育する魚との相性も結構重要なんだよね。
手間をかけずに水草で埋め尽くしたいなら「ランナー」一択
僕が今の水槽をリセットしたのは今年(2018年)の5月。
その時点での水槽がコチラ。
植えた水草はこの6種類。購入したてなのですごく元気。
- ハイグロフィラ ポリスペルマ
- ミクロソリウム プテロプス
- ロタラ ロトンディフォリア
- クリプトコリネ ウェンティーグリーン
- バリスネリア スピラリス
- アヌビアス コンゲンシス
その後、僕の水槽の水草育成に「アクアスカイ」が向いていなかったことが判明。
代わりにチャーム(charm)のオリジナル照明「アクロ TRIANGLE LED GROW」を導入。
そして水槽のバックスクリーンを黒にして、底床フィルターでブラックホールを使えるように試行錯誤。
その時点での水槽がコチラ。
施しをしたばかりなのでその効果はまだ現れず、むしろ5月に比べて水草は全体的に衰退。
照明を「アクロ TRIANGLE LED GROW」へ変更したことで、今後の水草育成が上手くいくことを期待。
それから3か月後。
「バリスネリア スピラリス」の進撃が止まらない!!
もともとはここに10株だけひっそりと植えたハズなのに。
近くにいた「アヌビアス コンゲンシス」や「ハイグロフィラ ポリスペルマ」を押しのけて、辺り一帯を速やかに統治。
こういう触手をそっと張り巡らせ・・・
ひょんな場所から発芽させる。
そこに出た芽はすくすくと育ちつつも、実は地下では更に触手を伸ばし、まだ見ぬ場所への侵略を目論む。
見た目の綺麗さとは裏腹に、その本性たるやまさにドラクエのコイツである。
60cm水槽の対角線へと侵略を終えるまでのスピードは、それはもう驚きだった。
これでも○で囲った部分はがっつりトリミングしてるんだ。
何もしなかったらとっくに全て「バリスネリア・スピラリス」で埋め尽くされてるんだ。
救いなのは、ランナーで増える水草はトリミングがすごく簡単ってこと。
生えてきた芽を掴んで軽く引き抜いて、さらけ出されたランナーを切断して終了だから。
葉も柔らかめなので、枯れたり元気がない葉は根元から爪と指でつまんで切っちゃえばOK。
さいごに
迷惑な水草みたいに話してきた「バリスネリア・スピラリス」だけど、僕はすごく気に入ってるんだ。
石食いした流木の根元から生えるバリスネリアのお陰で、僕の水槽はすごく渓流の川底っぽい雰囲気になった。
そしてバリスネリアが「アクロ TRIANGLE LED GROW」に照らされてポコポコと気泡を出す様は、見ていてすごく癒される。
何より嬉しいのが、バリスネリアの茂みがお魚たちの憩いの場になっていること。
バリスネリアの間をぬって泳ぐタナゴたちや、根元に隠れてそっと休むモツゴ(クチボソ)たち。
10匹だったミナミヌマエビも、バリスネリアが隠れ蓑になってくれたお陰で、今では100匹以上にまで増えた。
そんな水槽を暗い部屋でボーっと眺めているだけで、一日で溜まった悪いモノが心から抜けていくのが分かる。
僕にとって水槽の癒し効果は絶大なのだ!
というわけで、ラクして水草を
いろんな種類の水草なんて植える意味ありませんよ。
どうせヤツらにすぐ天下統一されますんで。